限界耐力計算の講習を受けました
「参加資格:建築士」だったのを「どーしても建築士じゃないとだめですか」と問い合わせたら参加させてもらえました。限界耐力計算といって、伝統構法の木造建築の耐震性能を計算する時に使う方法の講習です。
伝統構法の耐震性評価というのは非常に長い間放置されてきました。巨大な実験台の上に伝統構法のモデルハウスを建てて耐震性を検証し始めたのは実に21世紀に入ってからです。それまでは「あれはなんだかわからん」ということでずっと無視され続けてきたのです。それほど伝統工法と今の在来工法の考え方は異なります。
異なるものに無理やり同じ基準をはめ込めれば、古民家はすべて「不適格」となってしまいます。関東大震災も東日本大震災も生き抜いてきたものを「基準に合わないから不適格」として取り壊してしまうような理不尽が起こってはならないのです。
そのように耐震評価というのは古民家の存続を左右しますし、ひいては街の景観全てに大きな影響を与えます。プロでもない私が耐震評価に興味を持つのはそういう理由です。行政に丸投げしてしまうと、「スクラップ’&ビルド」の格好の口実となるだけです。
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